介護は一人で抱え込まないこと!
在宅介護をする中で大変なことは、介護をする人の自由時間が大幅に減ることです。1日3回の食事を用意するだけでなく、食事介助が必要になります。着替えのサポートや介護度によってはトイレの介助やオムツの交換もしなければなりません。
また、こまめな水分補給も必要です。要介護者が一人でお風呂に入れないときには、体を拭いたり、髪をとかしたり清潔にするケアもしなければなりません。寝たきりの場合は床ずれ防止のために、体位交換も必要です。さらに急変やベッドから落ちてしまうなどの危険を回避するため、安否確認も大切です。
これらの作業を行うだけで、1日は過ぎていきます。長時間の外出などは物理的にも難しいもの。外出したとしても、心配で楽しめる精神的余裕はないでしょう。
特に体が不自由な人のケアでは体力が必要です。ベッドから車いすに移動したり、体位交換をしたりするのは慣れていないと余計に力を要するものです。食事や着替えのサポート、トイレの介助などで1日に何度も持ち上げたり、体を支えたりしなければなりません。さらに、かがんだり、無理な姿勢を取ったりすることで、腰や膝を傷めてしまう可能性もあります。
介護期間が長引くほど、体への負担は大きなものになるでしょう。体に痛みがあったり、疲労が溜まったりすると精神的ダメージも受けやすくなります。介護は日中だけでなく、夜間にも及びます。オムツが汚れた、喉が渇いたなどで夜中に起こされることも少なくありません。
こうした在宅介護の苦痛は、なるべく一人で抱えるべきではありません。プロに頼るお金が無いなどといった事情もあるかもしれませんが、とりあえず、介護に関する窓口に相談されることをおすすめします。もし、プロの力を借りることができれば、肉体的・精神的ダメージを大幅に減らすことが可能です。一番やってはいけないのが、一人だけで抱え込むことです。介護鬱などにならないためにも、まず誰かに相談しましょう。