ナイトケアの必要性
日中の介護サービスをデイケアと呼ぶのに対して、夜間の介護サービスをナイトケアと呼びます。ナイトケアは、訪問介護として提供されるものもありますが、夜間のみ介護施設に入所して介護を受ける場合もあります。そのどちらの場合でも、在宅で介護をする家族、そして介護を受ける人の双方の負担を軽減することにつながると言えるでしょう。
特にニーズが高いのが、夜間の訪問介護。夜間の訪問介護では定期的に介護スタッフが巡回して、利用者の様子を確認し、その都度必要な介護や介助を行います。
夜間は、家族だけでは目が届きにくい時間帯です。そうした際に、認知症のある人が家の外へ出てしまうことも想定されるため、そういった危険を回避し防ぐためにも、夜間の介護の利用は検討した方がベターです。こうしたナイトケアの利用により、家族の安心や余裕、要介護者の安全にもつながると言えます。
そんな中、夜間の介護において特に重要なのが、自分で寝返りをうつことができない人への寝返りの介助です。在宅介護をはじめ、介護の現場で頻発する問題が床ずれの発生です。
床ずれとは、皮膚が長時間ベッドやクッション、マットなどに接触することで、皮膚や皮下組織、筋肉への血流が悪くなりできてしまう褥瘡のことを言います。床ずれは、適切な寝返りの介助によって防げるものですが、家族だけで夜間に何度も寝返りの介助を行うのは、大きな負担になりかねません。そうした場合でも、ナイトケアは活用した方が良いといえるのです。
これから先、高齢化が進む中でナイトケアの需要は益々増えていくでしょう。現時点で、夜間の介護が不安でどうにかしたいと感じている方も少なくないはずです。そんな方は、夜間のケアを軽減する、もしくはナイトケアにどんなものがあるのかを知る、という意味でも、夜間ケアの介護事情は頭に入れておいた方がいいかもしれません。